昇進話とアウェイ感

4月は異動の季節。
この時期は師長や副師長への昇進や異動の噂があちこちで。

いつもつるんでる仲いい先輩達も新たな部署で働くことになったり、昇進したりでみんな副師長。
そして、数少ない同期もほぼ副師長へと昇進。
気がつけば、周りはできる人達ばかりだった。
うち自身はもともとそんな器ではない。
だけど、やっぱり取り残された気持ちが全くないわけじゃない。
これから先もみんなとは同じ土俵にはたてないんだという事実だけが悲しい。
目指してたわけでも、なりたいわけでもない。
勉強も好きじゃないし、リーダーシップを発揮して取りまとめるタイプじゃない。
自分の感性の赴くまま看護しているほうが自分らしいと思う。
でも、みんなとの間には見えない一線がある。
その一線を感じることが悲しい。


消化器内科で働いてた頃、十数年、手術やTACE、RFA、抗がん剤、放射線と様々な治療をしながら仕事を両立している患者さんがおられた。その患者さんが初めて癌だとわかったのが40歳くらいだったと思う。
そして、その患者さんが話されたこと、
「会社でもどんどん立場は追いやられていきますよ。窓際族です。いつ入院するかわからないし、任せてもらえる仕事も減ってきますしね。上に立つ者も自分より明らかに下です。それでも養わなわなければいけない。働かせてもらってるだけありがたいし、感謝してます」
と。

とても深く重い言葉でした。
患者さんは男性で、発症した時には子供さんもまだ小さかった。
働きざかりで家族を養っていかなきゃいけない年齢での癌とのお付き合い、うちよりももっともっと、悔しい思い、悲しい思い、様々な葛藤をされていたんだと思います。

私達は時にギアチェンジの必要な患者さんに「これからは病気とうまく付き合っていけるように」と声をかけることがある。
そんな簡単なことじゃないと、今は感じます。
気持ちに折り合いをつけながらやっていくって、ほんまに難しい。

今日は午前中はCT検査、夕方から仕事。
昨日、主治医からは勝負はMRI、CTは大丈夫って気持ちで受けてこいとメールもらいました。なんだか少し心が軽くなりました。

検査が終わって、鴨川沿いを歩いて帰り道、桜の開花はもう少し。
暖かな日差しの中を少し歩いただけでも、現実の世界から離れられて、卑屈になった心も少し洗われる気がしました。






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わかるなぁ

わかります、おいてかれてる感わたしもあります。周りはバリバリ夜勤もやって働いてるのに、わたしといったら体調考慮の勤務体制。わかってるんです、働けることがものすごくありがたいことだって。でも…ですよね。

すんごく解ります…。
私も元職場では、同期が主任になってたり。
今の職場でも、非常勤のまま2年が過ぎました。
やろうと思えば正社員も出来るのかもしれないけど、いざ緊急入院したりすると夜勤とか拘束とか迷惑をかけることになるし、身体的・精神的負担も増えるからなかなか勇気が出ません。
確かにこの時代、雇って貰えてるだけ幸せだ…。と思うしかないのかなぁ。

職場で理解があるのは有難いですけどね!!

ウチの夫の病気がわかったのは
40代後半で会社では
それなりの地位にいたときでした。
休日返上で夜中まで仕事の日々でしたが
手術して退院したら部署が異動になり
夫はショックだったと思います。
通院で平日休まなくてはならないし
無理はできないですから
昇進が望めないのは仕方がない…
夫の人生設計が病気で変えられてしまい
必然的に家族の人生も変わっていく。
あきらめた夢もたくさんあります。
何だか切ないですね。
でも夫が治療をしながらも
仕事ができることに感謝しなくては!
と自分に言い聞かせています。

ゆんさん
はやママさん
つぼみさん

気持ち解ってもらえてすごく嬉しいです!!!
誰にも言えないこの気持ち、共感してもらえて心が楽になりました。

病気になってしまったがために、あきらめなきゃいけないことがたくさんあって、周囲との一線を感じて、おいてかれてる感やアウェイ感、自分がまるで欠陥品のようにも感じる。なのに、現状に感謝しなきゃいけないんだと矛盾。
なかなか消化できないんですよね。

頭では解っているんですよ。今それなりに過ごせてること、仕事もさせてもらえてること、自分にはまだそれなりに過ごせる時間があることは恵まれてることなんだと。だから、ちゃんと、らしく過ごさなきゃと。できること、やりたいことしていかないとと…。だけど毎日ポジティブではいられない。

同志も同じ気持ちを感じながらも頑張ってる。頑張る力、支えになります。

人の気持ちって、後から解ること、多いね。

自分が体験して初めて、
ああ・・・こうだったのか、と。
貴女より少し?長く生きているので、何度もそんなことが。

自分が癌患者になってみて、
最初は、頑張ろう、頑張るしか無い。
次に、かわいそうな自分を理解して欲しい。
みんなが思っている以上に辛いのだ、と解って欲しい。

次に、通りすがりの人達からは、ごく普通の人と思われたい。
普通に生きている人と思われたい。
一時期、癌だったことがある、それだけ、忘れたい。
無かった事にしたい。

でも、違う。
元の体には決してならない。
だから忘れられないし、
無かったことにはできない。

健康な人は考える必要必要の無いこと
がっかりしたり、
うんざりしたり、
喪失感、
怖れ・・・

結局、健康でないこと、
健康にはなれないこと、
いつも怖れを抱いて生きること、
全部、認めて、
それでも可能な限り生きるしかない。

働いていると、
特に、思うことが多いでしょうね。
ただ、
その線、
病気じゃなくても、
いろんな線かあるよね。

たまたま、私たちが受ける線は癌ってだけで。

上をみるか、
下をみるか、

もっと幸せな人と比べるか、
もっと不幸な人と比べるか、
それで、結論が変わったりね。

癌患者にとって、
貴女が癌の看護師であること、
とても意味があると思うよ。
副師長や、師長の存在よりもね。
ナイスな看護師だよ。

くちこね、
三人目の子に発達障害が無かったら、
ともて傲慢な母親になっていたと思う。
障害のある子を持ったことで、
いろんな子、いろんな母親を受け入れられるようになったよ。

自分が離婚したことで解ったこと。
再婚したことで解ったこと。
癌になって解ったこと。
せっかくだから、その経験は糧にしようと思う。

自分が出世の可能性が無くなったこと。
将来に陰りがあること。
それは事実かも。
それでも生きるんだし。
それでも、数え切れない可能性は持っているんだし。
美味しかったり、
楽しかったり、
笑ったりできること、
良かったし。

線は、
善意の線。
優しさの線として扱おう(*^_^*)

くちかずこさん
まさにそうなんです!
気持ちはそんな感じで揺れ動く。
そんなふうに「うんうん」って聞いてもらって、認めてもらえることが嬉しいです。
くちこさんはしまうまのお母さんですね。
近くにそんなふうに聞いてくれる人がいたら、頑なじゃなく、もっと柔らかく生きてけるのかな?
癌の看護師って名札つけてないけど、うちにしかできない何かがあるのかな。
ぼちぼち見つけていけたらな。

No title

なんてったって、うっかりしまうまだものね…。
同じようなこと思ってたのね。


くちこさんじゃないけれど、
しまうまなあかしまもようちゃんだからできる看護あるよね。
それは経験に基づく共感だったり?

入院中に医師や看護師さんが一生懸命
考えて看護してくれたことは感謝してるけれど。
どこかでやっぱり、でも手術したことないやんね。
実際の痛みは知らないやんねって思うことがあったわぁ。(罰当たり)

小さなことだけど。
ある看護師さんが長い入院はつらいですよねって言ったときに
たくさんの患者さんを見ての一言かと思ったら
自身も1ヶ月以上入院したことがあってと話が続き。
妙にわかりあえた気がしたの。

あかしまもようちゃんが
これから患者さんにかける言葉は
看護師としての経験値ではなく
自分の中から自然と生まれる言葉な気がします。

myuさん
そうそう、うっかりしまうまだからね(笑)
たいした自覚症状ないのに、癌で多発転移という現実だけが重く乗っかり続ける。
春という季節や区切りの時期だったりするからセンチメンタルなのかなぁ。
うちにしかできない看護かぁ。また難しい。
一歩一歩進んでいくなかで、意味あること見出せたらなぁ。
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